千枚田の虫送りをスタビライザー使った一眼ムービー撮影してきたので虫送りと動画撮影方法の解説してみます
2015_07_04、小豆島中山地区にある千枚田を松明を持って練り歩く虫送り。
夏の始まりを告げる祭りへ瀬戸内国際芸術祭のボランティア組織こえび隊として参加してきました。
中山の美しい棚田と虫送りの松明の幻想的な光景について、その撮影方法も一緒に解説してみます。
撮影装備編
虫送り
小豆島中山地区に約300年前から伝わる伝統行事「虫送り」。
火手(ホテ)と呼ばれる松明を手に中山地区で新緑の稲が美しい千枚田のあぜ道を「とーもせ、灯せ」の掛け声と共に練り歩く。
2011年公開の映画八日目の蝉の舞台に虫送りのシーンを使われた事をきっかけに一時途絶えていた祭りが復活。
現在は地区の保存会のサポートで観光客も参加できる祭りとなっている。
実際に歩いてみたが蓮華寺スタートコースは坂道がキツく、サンダルやヒール等の足元が悪い靴では下りられないので注意。
使った機材
【国内正規品】FILMPOWER製 Nebula4000 Lite ジャイロスコープ3軸スタビライザー
- 出版社/メーカー: FILMPOWER
- メディア: エレクトロニクス
- この商品を含むブログを見る
歩きながらの一眼ムービーでも滑らかな動きができる優れもの。片手で操作できるのもポイント高しです。
Panasonic ミラーレス一眼 ルミックス GH4 ボディ ブラック DMC-GH4-K
- 出版社/メーカー: パナソニック
- 発売日: 2014/04/24
- メディア: エレクトロニクス
- この商品を含むブログ (2件) を見る
一眼動画機として非常に評価の高いカメラ
小豆島
香川県の島の中で最大の島。
今回は小豆島内の中山地区へ行ってきました。
土庄港
小豆島の玄関口になる土庄港には、瀬戸内国際芸術祭で設置されたアートモニュメントの太陽の贈り物 /崔正化 がお出迎え
スタビライザー撮影一発目ですが、小走りで急いだため手振れが出てしまったので編集ソフトを使って手振れ補正処理をしています。
棚田・千枚田
中山地区の棚田は約800枚程あり千枚田と呼ばれています。
ちょうど田植えが終わって緑色の絨毯が広がる美しい光景が見れました。
現地に着いて明るいうちに現場をこえび隊の皆さんと、下見をかねて散策。
坂道大変。
ここではカメラを進行方向と直角に移動しています。
この移動方法の場合、この映像のような遠景だと比較的上手く行きますが、近くの物でやると全体がぶれて訳が分かんない映像になります。近くの物の場合はその一点へ常にレンズを向けるつもりで歩くとそこだけはぶれずに撮影できます。
地元の皆さん
雨の中の準備運営、本当にご苦労様でした
少し暗かったのでISO600ぐらいとf2.8で対応してます。
あぜ道に咲いていた花
オートフォーカスで寄っての撮影ですが、動きがあるとGH4の4K撮影でもAF迷いが軽減されるようです。
これぐらい近づくと後ろのボケが出ますね。
農村歌舞伎小屋中
今回特別に舞台下の奈落を見学できました。
芝居道具とか回転舞台の仕掛けを観られたのは貴重な体験。
下の写真は映像では使ってないです
雨の日でただでさえ暗い室内なのでNDフィルター外し、ISOを上げて撮影してます。
GH4の映像は凄いのですが暗い場所が苦手。
農村歌舞伎小屋外
緑の絨毯になっていますがここが観客席になります。
左上にあるのが地元の春日神社。
映像は極端に暗い場所と、明るい空とが同時に映り込んでるシーン。
白飛びさせて暗い部分を少しでも出せるように撮影してみました。
カメラの能力的になかなか厳しいです。
こまめ食堂
小豆島の中山地区にきたならこまめ食堂です。
一見普通の民家に見えそうですが、中はCafeになってるのでコーヒーで一服。
光の具合で全体の色がくすんでしまってました。雨の中色のチェックまでしないでウロウロしてたのでなかなか難しいです。
チェック用のモニター欲しい。
湯船山蓮華寺
一旦この場を離れて殿川ダムまで移動。そこからシャトルバスで湯船山蓮華寺まで行きました。
お寺では法要が始まるまで子供達に紙芝居を上演
蓮華寺の杉
どうどうとした体躯の杉でしたが、残念ながらすでに枯死していて危険なため近々切り倒されるそうです。
根本のウロにはお地蔵様が座っています。
杉の中のお地蔵様に合わせて白飛び上等で撮影。
それでも暗いですね。
まだこの頃までは中腰でカメラの高さを一定にしようと頑張ってましたが、そろそろ太ももの筋肉が限界へ。
法要
お祭りの前にお寺のご住職が法要を行ってます。
周りの地元の人達も一緒に手を合わせているのが印象的でした。
ここを映像で見るとオートフォーカスが迷いまくってます。
手前に炎や煙があるとオートフォーカス使えないのですが、撮影中すっかり忘れてこのありさま。
出発
法要で焚いた火を持って下まで移動。
一度下で種火を移して参加者の松明に灯します。
この場所は暗くてどうにもならないですが、松明の明かりを期待して撮影
虫追い開始
とーもせ灯せの掛け声と共に松明が揺れます。
まだ少し明るいぐらいの時間でしたがこの日は生憎の雨、濡れて滑りやすい足元を気にしながら松明の列が続きます。
本当は全体を見渡せる場所からの映像を撮影したかったのですが、迷子になるのが怖かったのでここまでしか映せてないです。
子供も
子供も急な坂道を足元気にしながら降りていきます。
もうこの頃には全体が暗くなっていて、ISO800、f2.8で撮影した映像を画像処理してこれぐらい。
暗い場所のディテールは難しいです。
仲間と合流
こえび隊の皆さんと合流して一緒に下まで。
一番きつい坂道の場所で撮影に気を取られてこの直後に転倒。
滑るので調子こくの危険です。
転んでもカメラだけは守りましょう。
こうやって移動しながらだとオートフォーカスの迷いが気にならなくなるのはなぜだろうか?
下から見上げると
一番キツイ坂道を女の子を先頭に光の列が下りてきていました。
水蒸気に松明の炎がぼんやり反射していて不思議な光景
ここのシーンはオートフォーカスを切ってマニュアル撮影。
じっとしてるのに迷ってない。
農村歌舞伎小屋
下まで降りてくると歌舞伎小屋が開いてて、中で雨宿りしてました。
本当に地元の人達のお祭りなんだなって感じたシーン。
そこにある人達の生活の手応えみたいな。
ここも中の歌舞伎の天幕を映したかったので、天幕部分に合わせた色調整したつもりですが、やっぱり色が合ってない。
帰りのフェリーの中から
フェリー中から土庄港を眺めた風景。
ほんまお疲れ様。
ここでオートフォーカス切るの忘れていて迷いまくってますが、旅情の感じあったのでそのまま使いました。
実際に参加してみて他の夏祭りとの違いは、女性の参加者の多さだったのかも知れないです。
けして参加ハードル低い祭りではないのですが、一人で来ていた女性もいて独特の雰囲気の祭りになってました。
雨の中行動のサポートしてくれたこえび隊の皆さん、地元の皆さん本当にありがとうございました。