JASRACが街から音楽奪うほど、街の耳は新しい芽を育てる
JASRACさんまたやってますね。
お店のBGMから著作権料の取り立て基準をまた厳しくする方向で動いてるようです
以前より商業施設内でのJASRAC管理下の楽曲使用料を徴収するようになって、それを嫌った多くの街や商業施設が独自のBGMを流して、歌謡曲が消え去ってから久しいのですが、結局取り立てができなくなった分を、小規模の商業施設から取るのが目的のようですね。
JASRAC(日本レコード協会)の得意とする歌謡曲への入り口が増々狭くなる
自分で首絞めてる
正直JASRACさんは著作権の管理団体でしか無く、JASRACさんに天下ってきてる日本レコード協会さんの意向でこんな事してるのでしょうが、いくらなんでも今回の取り立てはどうなんでしょうか?
恐らく、大きな商業施設のように独自BGMを作ったりするのは難しいですし、著作権フリー音楽等の、他の逃げ道をちゃんと検討するだけの知恵が回らない店舗が一定数あるので、一時的には収入は増えると思われます。
が、その金額さえ惜しい所は、どんどんBGMをかけない方向へ行く事になります。
結果
自分が知らなかった音楽との出会いの入り口が更に閉じられて行くことになります。
歌謡曲ってやっぱり街のどこからかから聞こえてくる、猥雑な街のエネルギーと親和性の高い音楽だと思うのです。
ネオヤンキー論で論じられるような一般大衆が好む場所からすら、歌謡曲を追い出してる惨状をどう見てるのか謎です。
勿論ネオヤンキー層に代表される大衆層へは、ネットを使った別のリーチも模索中ですが、音楽産業の収支が悪化し続けるのを止めることは出来ていません。
歌謡曲が追い出された場所に新しい芽が噴き出した
先月東京に行った時気がついた街の変化
先月東京行った時、人が集まる洒落た場所のBGMは、YouTubeで洒落た映像や、最近の映画のゼログラビティーに使われてるようなエレクトロニカMusic流れまくってて、JASRACとは契約してない新しい形の著作権フリー文化の土壌で育った音楽が街の洒落た空間にあふれていました。
去年行った時はこんなに流れてなかったですが、物凄いペースで、歌謡曲が追い出された場所を占拠しています。
動画文化やクラブ、フリーミュージック文化が後押し
自分も動画を作る時に利用していますが、数年前からYouTubeでたまにある洒落た動画や、ちょっとした小さい規模で大学生ぐらいの子達が回してるクラブ。ネットレーベルに代表されるようなフリーミュージック文化の場所でエレクトロニカ系の音楽が多く使われていて、そんな場所を好んでやってきていたクリエイターの皆さんが街の洒落た空間で流すBGMにこの音楽を選ぶようになってきました。
一部のとんがった感性の人だけが触れてい場所で育った種が、多くの人達が聞く場所で芽を噴き出したのを感じます。
※ネットレーベル
今は色んなジャンルのネットレーベルが大量にあるのでネットレーベル纏めとか行って、自分好みの音楽を探してみてください。
クリエイティブ・コモンズ等を使って新しい形の著作権を利用してる所も多く、インターネットの時代に沿った著作物の拡散方法を取る人達が多いのも特徴です。
エレクトロニカミュージックの有名所では、
この辺りを良く聴いて僕のYouTube動画に利用もしています。
Visiting Japanese Shrine during New Year 2013 ...
※クリエイティブ・コモンズ
フリーミュージック文化へ大きく貢献してる団体と言えばクリエイティブ・コモンズが上げられます。
最近大きく育ってきた新しい形の著作権方式としてクリエイティブ・コモンズがあり、作品を作る側がどのように世間に利用してもらうかを自分で決めることのできる仕組みが有り、インターネットとの親和性が高いので、若い作家達が多く利用するようになってきました。
表示(著者)・非営利(商業利用の許諾方法)・改変禁止(作品や著者クレジットの改変)・継承の4つのオプションから利用の方法を選択して、コモンズライセンスを簡単に発行してもらうことができます。
フリーってフリーライダーの事じゃないよ、フリーダムだよ
これらの仕組みを利用することで、良く世間にあるタダ乗り(フリー=フリーライダー)のイメージだけでは無く、ネット上で本来目指した自由の方向性(フリー=フリーダム)を時間をかけて構築してきたのがフリーミュージックの流れになってきています。
インターネットに強く、BGMに使いやすかったエレクトロニカ分野が大きく伸び用としてますが、洒落たカフェとかでかかってるボーカルが入った軽やかな音楽も同様に広まっていく気がします。
個人的にはBGMに使うので個性がガッツリ入った人は中々厳しいかも知れないと感じてますが、何が流行るのかは神様だけが知ることですので・・・
色々ありますが広い場所が空いたのは良いこと
街の大きな場所から旧支配者達が自分で出て行ってくれたので、代わりに新しい芽が一斉に陽の目を見始めたのは、音楽にとってもとても良いことだと思って見ています。
とにかく多くの人に知られる、そこがスタートで、彼らの中からマネタイズが上手く回る循環へと飛び出していく人が生まれてくると信じて今日のブログを閉めさせてもらいます。
新しい人達に未来を
*1:RX100 f5.6 1/200 ISO125 19mm 渋谷